Vol.362 2022.8.23

音楽・美術の旅 メールニュース
 
Column

そろそろイタリアへ その6

コロナ禍で絶たれてしまっていたイタリアの夏へ向かう思いを再燃させるべくポジティブに書き綴るつもりでいながら、ずいぶんと長く自分の失態を吐露することになってしまったが、アテンド役としてやってはならない過ちを他にも犯している。

まずは客人の到着したその日の夕刻、17時にミラノ市内にあるサンタ・マリア・デッレ・グラーツィエ教会の併設棟に描かれたダヴィンチ作「最後の晩餐」の予約を入れていたのだが、到着便の遅延、高速道路の渋滞などが重なり、3時間と余裕を持たせていたにもかかわらず入館の時間(リミット)に間に合わず止む無くキャンセルすることになる。客人にとってはもちろんこの上ないショック。イタリア到着時からこのようなことでは先が思いやられる、と声には出さずとも心中穏やかではなかったことであろう。これについてはかなりツキもあり、天恵か旅程内に再び予約を入れることができたので後日鑑賞することになる。

もうひとつはローマでのこと。この国、いや有史における遺跡の代表格と言ったらやはりコロッセオを挙げるべきであろう。世界からこの町を訪れた人たちがその巨大な石の円柱を前にまず息を呑む。それほど荘厳であり特徴的な建造物は世界でも類を見ない(ヴェローナのアレーナは比較的小ぶりであり地震による高層部の倒壊のため原形を留めぬ部分が多く)。

まずは外観に圧倒され、さあ、入場して内部を見学しようと、チケットオフィスを探すもどこにも見当たらない。これまでの経験からここを訪れては並んで購入していたチケットの売り場がないのである。よく見ると入場口の脇に張り紙がある。チケットオフィスはコロナ対策の一環として業務を停止しました。このQRコードの案内に従ってエントリーの手続きを行ってください、と。

スマホ使って内容の確認はできたものの、見学日時の設定にはじまり通訳ガイド帯同の必要の有無(日本語通訳はなし)、あるいはフォロロマーノ、そしてパラティーノの丘とあわせたセット販売などシステム化はしているものの、特に当日券については枚数に制限があり、また購入後プリントアウトが必要になるということもあって、その場で携帯を操作して対処できるものではなく、炎天下にいながら途方に暮れてしまう。客人を待たせての格闘も結局は行き詰ってしまい、今後の行程から別日に持ち越すという選択肢もなかったために中への入場を断念、汗ダクダクになりながらただ詫びを入れ外から眺めるだけの見学となってしまった。

コロナ禍以降、自分では不変的な常識として疑ってもみなかったこと、様々な規定に変更や休止がでていることを確認できていなかった、なんとも不甲斐ないアテンド役ではありながら、夏の周遊はそれでも記録的なよい天気(水不足でありながら)に恵まれたこともあり笑い声とともに転がるようにイタリアを駆け巡っていく。

堂満尚樹(音楽ライター)
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11月9日(水)ナタリー・デセイ(ソプラノ)
&フィリップ・カサール(ピアノ)

ジャパン・アーツ様より「郵船トラベルのメルマガ会員の皆様へ、コンサート優待割引のご案内」をいただきました。
メルマガ会員様限定の優待割引です!

ナタリー・デセイ(ソプラノ)&フィリップ・カサール(ピアノ)

2022年11月9日(水)19:00 開演(18:00開場 21:00終演予定)

東京オペラシティ コンサートホール

デセイが歌い描き出す、女たちの生きざま。
カサールとの息の合った演奏をお楽しみください。

S席15,000円 ⇒ 優待価格12,000円

お申込み先:ジャパン・アーツ特電ダイヤル 0570-03-1122

(10:00~16:00火曜休 ※火曜日に主催公演がある場合は火曜日は営業し、翌営業日を休みとさせていただきます。)

最初に「郵船トラベルのメルマガを見た」とお伝えください。
オペレーターとお席の位置、チケット受け取り方法などご相談ください。

お申込期間:8月24日(水)~10月31日(月) 
※予定枚数終了の場合はご了承ください。また、未就学児の入場はご遠慮ください。
【曲目】
モーツァルト:
歌劇「フィガロの結婚」
“早くおいで、美しい喜びよ” <スザンナのレチタティーヴォとアリア>、
“失くしてしまった、どうしよう” <バルバリーナのカヴァティーナ>
コンサート・アリア “ どうしてあなたを忘れよう~恐れることはないわ、いとしいひと”
歌劇「フィガロの結婚」“愛の神よ、照覧あれ“<伯爵夫人のアリア>、“美しい思い出よ、どこへ” <伯爵夫人のアリア>
歌劇「魔笛」“愛の喜びは露と消え” <パミーナのアリア>

ショーソン:「終わりなき歌」
プーランク:「モンテカルロの女」(詩:ジャン・コクトー)
ドビュッシー:歌劇「ペレアスとメリザンド」“私の長い髪が” <メリザンドのソロ>
マスネ:エレジー(ピアノ・ソロ)
歌劇「ル・シッド」“泣け、泣け、わが目”<シメーヌのアリア>
グノー:歌劇「ファウスト」“なんと美しいこの姿(宝石の歌)”<マルグリートのアリア>

左側: ©Simon Fowler/Erato     右側: ©Jean-Baptiste Millot

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